ダニがいるか調べたいときは?虫の検査とアレルゲン検査の違い
ダニを調べる方法は、虫の種類・数を確認する検査と、ほこり中のアレルゲンを調べる検査で異なります。自治体の利用条件と民間サービスの採取方法を比べ、結果を次の対策へつなぐ手順を説明します。
家にダニがいるか調べたいときは、まず「虫の種類を知りたい」のか、「寝具などのアレルギーの原因物質(アレルゲン)の量を知りたい」のかを分けます。調べる対象が違うため、同じダニ検査という名前でも、結果から分かることは同じではありません。
皮膚の症状の原因を知りたい場合は医療機関へ相談します。部屋の検査結果だけで、症状の原因がダニだと確定することはできません。虫やほこりの調査は、住まいの対策を考える材料として使いましょう。
虫そのものと、アレルゲンでは検査が違う
虫を拡大して種類を調べる方法は「同定」と呼ばれます。実際の虫や採取したほこりが対象です。一方、ダニの死骸やふんなどに由来する、アレルギーの原因となる物質を調べるのがアレルゲン検査です。
| 知りたいこと | 相談する検査・窓口 | 結果の限界 |
|---|---|---|
| 採れた虫は何か | 虫の同定を行う相談窓口・検査機関。 | 採取した試料の結果。家中の虫を調べたことにはならない。 |
| 寝具などのアレルゲン量 | 室内環境調査、ダニアレルゲン検査。 | 生きたダニの数や、刺す虫の種類を直接示す検査ではない。 |
| 皮膚などの症状の原因 | 医療機関。 | 環境検査を受診の代わりにしない。 |
「何も見つからなかった」という結果も、何をどこから採ったかと一緒に読みます。アレルゲンを調べて虫の種類が分からないのは、検査の失敗ではなく、調べる対象が違うためです。
採取方法を聞いてから、場所と期間を残す
先に掃除や採取をするより、依頼先が指定する方法を聞きましょう。広島県薬業株式会社は、専用の集塵器や粘着クリーナーで採った試料を用い、顕微鏡で調べる方法などを案内しています。相談先によって受け付ける試料が異なります。
日革研究所の有料「ダニ検査サービス」は、同社のダニ捕りマット・ダニ捕りロボを1か所で3か月使い、その中のダニを調べる方式です。今採ったほこりを送る方式とは違い、すぐに家全体の数が分かる検査でもありません。
| 採る前に聞くこと | 記録しておくこと |
|---|---|
| 何を、どの方法で採るか | 寝具・床などの場所名、使う器具や容器。 |
| どれくらいの範囲・期間か | 採取した面積、開始日と終了日。 |
| 検査前の掃除や薬剤使用はどうするか | 直近の清掃日、使った製品名。 |
| 何が結果に書かれるか | 種類、数、アレルゲン量のどれか。追加判定の費用。 |
捕獲器で採れた数は、その場所・期間・採取方法で得た数です。別の方法の検査値と大小だけを比べたり、そのまま家全体の数へ換算したりしないようにします。
保健所の無料検査は、対象世帯と調べ方を確認する
自治体に検査制度があっても、全住民が同じ方法で使えるとは限りません。2026年10月1日に確認した台東区と新宿区では、利用対象と案内内容が次のように異なります。
| 自治体の例 | 利用対象・方法 | 申込み前の確認 |
|---|---|---|
| 台東区 | 区内の乳幼児のいる家庭。無料の訪問調査、または郵送の簡易検査キット。 | 乳幼児世帯の条件、訪問日時、キットで調べる場所。 |
| 新宿区 | 区内在住者向けの無料の室内環境診断。職員が訪問して検査。 | 予約方法、調査したい場所と項目。 |
台東区の訪問調査は平日午後、30分程度の案内です。新宿区は寝具などのほこりをフィルターで採り、ダニアレルゲンを試験紙で調べる方法を説明しています。いずれも、家の虫をすべて探して駆除するサービスではありません。
お住まいの保健所や生活衛生の窓口には、「ダニの種類を調べたい」「寝具のアレルゲンを調べたい」と目的を伝えます。制度がない場合も、試料の相談や検査機関の案内を受けられるか聞いてみましょう。
結果は、採った場所と対策をつなげて読む
報告書を受け取ったら、どの部屋の、何を調べた結果かを確認します。検査した場所以外にも同じ状態が広がっているかは、追加の調査が必要です。
| 結果・状況 | 次に相談すること |
|---|---|
| 虫の種類が分かった | その種類の発生源、対象の場所、清掃・処理の方法。 |
| アレルゲン量が分かった | 寝具の洗濯や掃除など、採取場所に合う環境対策。 |
| 試料から虫が見つからなかった | 採取方法や場所を見直す必要があるか。 |
| 症状が続く | 医療機関へ経過を伝える。環境の報告書も持参する。 |
駆除を依頼する場合は、検査料、現地調査料、処理費、施工後の確認を分けて聞きます。原因が確認できていない段階で、家全体への処理を自動的に選ぶ必要はありません。調べた範囲と分かったことをそろえるほど、必要な作業を相談しやすくなります。
害虫対策や業者選びの疑問を、公的機関の資料や事業者の案内をもとに、暮らしの言葉でお届けします。
参考資料・編集について
以下の資料を参考に、編集部が家庭向けに構成・執筆しました。写真・イラストはイメージで、図解は本文の要点をまとめたものです。
- 台東区:乳幼児のいる家庭のダニアレルゲン検査(2026年10月1日確認)
- 新宿区:無料の室内環境診断とダニアレルゲン検査(2026年10月1日確認)
- 日革研究所:ダニ検査サービスの対象製品と使用期間(2026年10月1日確認)
- 広島県薬業株式会社:虫の同定とダニ検査の採取方法(2026年10月1日確認)


