シロアリ駆除の当日は家にいられる?点検口の準備と家族の予定の決め方
シロアリ駆除当日の在宅条件と準備を解説。公式の乳児・ペットに関する案内、点検口と荷物置き場、作業時間と不在期間、施工後の生活の戻し方を整理します。
シロアリ駆除の当日に家にいられるかは、工法、使用薬剤、家族の状況、施工会社の条件で変わります。予約前に「誰が在宅するか」を伝え、片付ける場所と戻れる条件を確認しましょう。家具を全部動かしたり、床下へ自分で入ったりする必要はありません。
この記事は、施工日が決まった家庭の準備に絞っています。点検結果の見方や工法の比較は関連記事で扱い、ここでは家族の予定、点検口までの動線、当日の引継ぎを整理します。
在宅できるかは、契約先の条件で決める
薬剤名と施工方法に加え、乳幼児やペットなどの事情を伝えてから、その日の居場所を決めます。
「床下の工事だから普段どおりでよい」「シロアリ駆除の日は全員外出する」と、一律には決められません。同じ会社でも、建物や処理する場所が変われば案内が変わることがあります。電話受付で聞いた一般的な説明と、自宅の調査を踏まえた施工担当者の指示を区別しておきましょう。
公式案内でも、家族への対応は違う
アサンテの「調査から施工の流れ」では、子どもやペットが床下の入口や機材へ近づかないよう、別室に移すなどの対応を案内しています。一方、サニックスのFAQには、生後12か月未満の乳児が同居する場合、施工日から最低1週間は家を空けることを受け付けの条件とする記載があります。
| 確認した公式案内 | 案内されている条件 | 自宅で決めること |
|---|---|---|
| アサンテ・調査から施工の流れ | 子どもやペットを開口部や機材へ近づけない。別室への移動などを依頼 | 通らずに過ごせる部屋と、見守る人を決める。在宅可否は自宅の工事で確認 |
| サニックス・FAQ | 生後12か月未満の乳児が同居する場合は施工日から最低1週間の不在が条件 | 施工日だけでなく、その後の滞在先を含めて予約前に相談 |
| 日本しろあり対策協会・安全管理基準 | 居住者の構成、健康状態、体質、ペット、周辺環境を事前確認 | 配慮が必要な事情と、説明を受けたいことを施工前に伝える |
上の表は、2026年10月8日に確認したそれぞれの案内です。アサンテの別室移動の説明から「乳児がいても必ず在宅できる」とは読めません。また、サニックスの条件をすべての業者に共通する期間として使うものでもありません。
サニックスは、アレルギー体質の同居者がいる場合、工事を断ることもあると説明しています。家族の事情を伝えるのは、契約後に外出時間を尋ねるためだけではありません。その方法で工事を受けられるか、事前に判断するためでもあります。
「安全ですか」から、予定を決められる質問へ
漠然と安全性だけを聞くと、薬剤の一般的な説明で終わってしまうことがあります。「乳児がいます。施工中はどこで過ごし、いつ、どの条件で戻れますか」と、自分の予定を添えて尋ねると、確認すべき点が具体的になります。
薬剤に関する相談では、商品名が分かる資料も受け取っておきます。体調や持病について医学的な判断が必要なときに、医療機関へ施工方法とともに伝えやすくなるためです。施工会社の説明だけで、個人の体質への影響まで確定したことにはなりません。
片付ける中心は、床下の入口とそこまでの通り道
点検口の位置、周囲の荷物、機材を運ぶ道を確認し、誰が何を動かすかを決めます。
床下への入口は、台所の収納庫や畳の下などにある場合があります。まず以前の調査時に使った場所を思い出し、担当者に伝えましょう。位置が分からなければ、そのまま相談して構いません。入口を探すために床板を外したり、家具を無理に引きずったりする必要はありません。
収納の中身を出す人を、依頼先と決める
アサンテは調査の案内で、入口付近の物の移動や収納庫内の品の出し入れをスタッフが行うと記載しています。これは「すべての施工会社が家具の移動まで無料で行う」という意味ではありません。自宅の施工でも同じ対応か、重い物はどうするかを見積もり時に確認します。
| 場所・物 | 先に伝えること | 準備の決め方 |
|---|---|---|
| 床下収納・点検口 | 位置と、中に入っている物 | 中身を出す人、出しておく時期、戻す人を決める |
| 入口の上や近くの家具 | 大きさ、動かせるか、固定されているか | 写真で相談し、移動が作業に含まれるか確認する |
| 玄関から点検口まで | 狭い通路、段差、傷つきやすい床 | 小物をよける範囲と養生する範囲を合わせる |
| 水道・コンセント | 使える場所と、使えない設備 | 必要な位置を聞き、担当者が使えるようにする |
| 車を置く場所 | 敷地内に置けるか、通行の制約 | 車両や機材の搬入方法と駐車費用を確認する |
家全体を空にするのではなく、作業に使う場所を決めて片付けると負担を減らせます。ただし、床下以外の室内木部なども処理する計画なら、別の場所の準備も必要です。契約書や図面の施工範囲と照らし合わせてください。
荷物を動かした先も、作業の邪魔にならないか
よくある段取りの行き違いは、点検口の上を片付けたものの、その荷物を廊下に積んでしまうことです。床下の入口は開いていても、機材を運べません。片付ける場所と一時的に置く場所は、セットで決めます。
割れ物や貴重品、常用する薬などは、作業で動かす物と混ざらないようにします。大きな冷蔵庫や固定家具、配線・配管がつながった機器は、自己判断で移動しません。担当者へ寸法や写真を伝え、移動の可否を先に確認しましょう。
点検口を自分で開けたまま待つことも避けます。アサンテは、調査や施工中の開口部への転落に注意を促しています。入口付近に近づかない予定を立て、開閉や作業中の管理は担当者の案内に従います。
作業時間と、家族が普段どおり過ごせる時間を分ける
工事の所要時間だけでなく、使えない場所と生活を再開できる条件も聞いて予定を組みます。
サニックスは、工事時間を建物の広さや内容によっておおむね半日から1日と案内しています。この時間は同社の作業の目安で、すべての住宅や工法に当てはまるものではありません。また、施工が終わる時刻と、家族全員が戻れる時刻が同じとは限りません。
予約前に、生活の予定を一枚にする
当日の予定には、作業の開始と終了だけでなく、食事、子どもの帰宅、ペットの世話、介護なども入ります。担当者へ伝える際は、家庭の事情をすべて細かく説明する必要はありません。施工や移動に関わる点をまとめます。
日本しろあり対策協会の安全管理基準には、居住者やペット、周辺環境を確認するシートの例があります。健康状態などの確認を強要せず、施工と関係のない情報は記入しない考え方も示されています。何のために必要な情報かが分からなければ、用途を尋ねてよいのです。
順番に確認すること
- 施工する場所と、立ち入らない場所を図面や室名で確認する。
- 家族が過ごす場所と、そこへ行く通り道を決める。
- 食事やトイレなどで作業場所を通る必要があれば、担当者へ伝える。
- 外出が必要なら期間と帰宅条件を確かめ、滞在先を手配して日程を決める。
「居間で待てる」と聞いていても、居間からトイレへ向かうたびに開いた点検口の横を通るなら、動線を見直す必要があります。部屋名だけでなく、移動まで含めて打ち合わせると、当日の変更を減らせます。
ペットは種類と居場所まで伝える
ペットがいるときは「犬がいます」だけで終わらず、普段どこにいるか、移動できるかを伝えます。魚や鳥などについても同じです。水槽のように簡単に動かせない物は、予約の段階で相談しましょう。
「別室へ移す」という案内が出ても、その部屋まで機材が通るなら落ち着いて過ごせないことがあります。逃げ出すおそれのある動物や、扉の開け閉めに反応する動物についても、施工担当者と分担を決めます。作業者にペットの見守りまで頼めるとは限りません。
当日になって準備が難しいと分かった場合は、無理をして間に合わせるより、早めに連絡します。移動の支援が必要なのか、工法や日程の相談が必要なのかを分けて伝えると、対応できる範囲を確認しやすくなります。日程変更の費用条件は契約書で確認しておきます。
終了時は、戻す物と今後触らない場所を確認する
工事が終わったら、施工場所の説明と生活を戻すための注意を受け取り、家族へ引き継ぎます。
施工の記録を受け取ることと、今日からどう暮らすかを理解することは、どちらも必要です。作業写真を見せてもらうだけでなく、物を戻す時期、換気や清掃の方法、気になることがあった場合の連絡先を確認しましょう。
「もう終わりました」の後に聞くこと
アサンテは、作業後に施工箇所と写真を確認してもらい、注意事項やアフターサービスを説明する流れを示しています。その説明を受ける人を決めておくと、後から帰宅する家族へも伝えやすくなります。
| 引き継ぐ内容 | 聞き方の例 | 残しておくもの |
|---|---|---|
| 収納や家具 | どの物を、いつ戻してよいですか | 置き場所と戻す時期のメモ |
| 立入り・帰宅 | 家族ごとに、戻ってよい条件はありますか | 施工会社の具体的な案内 |
| 清掃・換気 | 今日できる掃除と控える掃除はどこですか | 部屋名や場所が分かる指示 |
| 施工内容 | 予定から変わった箇所はありますか | 写真、施工報告、変更点 |
| 問い合わせ | 臭いや体調などで困ったときの連絡先はどこですか | 担当窓口、使用薬剤が分かる資料 |
その場で曖昧な点があれば、「台所の床下収納に食品を戻すのは今日でよいですか」のように具体的な物を挙げて聞きます。「通常どおりで大丈夫」という返答も、何を通常どおりにしてよいのかまで合わせておくと行き違いを防げます。
家族へ渡すメモは、場所と期限を短く
匂いの有無だけで安全性や帰宅の可否を判断せず、事前に受けた案内に従ってください。体調に異変がある場合は施工会社への連絡に加え、症状に応じて医療機関へ相談します。その際に薬剤名と施工日時が分かると、状況を説明しやすくなります。
施工写真や保証書、今後の点検予定は、家の資料と一緒に保管します。当日の生活上のメモと、将来の点検に使う記録を分けておくと、必要なときに取り出せます。
害虫対策や業者選びの疑問を、公的機関の資料や事業者の案内をもとに、暮らしの言葉でお届けします。
参考資料・編集について
以下の資料を参考に、編集部が家庭向けに構成・執筆しました。写真・イラストはイメージで、図解は本文の要点をまとめたものです。
- アサンテ「調査から施工の流れ」
- サニックス「よくあるご質問」
- 日本しろあり対策協会「しろあり防除施工における安全管理基準」


